IBDステーション〜炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)の情報サイト

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IBD患者さんの声

声優 中村 千絵 氏(株式会社アクセルワン 所属)

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プロフィール

アニメ「NARUTO -ナルト- シリーズ」 (春野サクラ)ほか、数多くの作品に声優として出演。その他、ナレーションやゲームなど幅広く活躍。2022年の夏の終わり頃に下痢や腹痛、血便がひどくなり、その後入院。他の腸炎も併発、胃などにも潰瘍が見られたためなかなか病名が確定せず、入院生活の後半で潰瘍性大腸炎と診断された。2022年11月、一定期間活動休止を発表。2023年1月より、活動を再開。

Q1. IBDについて、周囲の人や社会に知ってほしいことは?

同じIBDという病気でも症状やその度合い、食生活の許容範囲も個人差があることを知っていただきたいです。
私の場合は、脂質の多いものですぐに不調になるので、以前のように気ままに食べられなくなり、人付き合いのハードルが上がってしまいました。外食で入れるお店が限られてしまう不便さも感じています。自宅での人との食事の際は、自分だけ別の調理法や食材を使っています。コーヒーも飲まなくなりました。以前はお酒も好きでしたが、飲み会があってもソフトドリンクにしています。
また、収録現場や、特に生の舞台(朗読)で迷惑をかけたくないので、調子のよい時でも食事は極力慎重に選んでいます。退院して日が浅い時期には仕事に向かう途中で突然お腹が痛くなり、時間に遅れてしまうこともあったため、大変心苦しかったです。定期的な治療のためスケジュールを調整していただかなくてはならず、仕事を入れられない日があるのも残念ですが、その治療があってこそ体調を保てていると思うので周囲の方々にご理解、ご協力をお願いしています。

同じ病気でも症状や悩み、治療法なども人それぞれなので、周囲の人の理解を得ることで、すべての患者さんが少しでも過ごしやすくなったらいいな、と思います。

Q2. IBD患者さんへのメッセージをお願いします。

私はこの病気がきっかけでこれまでの食事を見直せたと共に、食べられることのありがたみを実感しました。また、周囲の人々にいかに支えていただいているかをあらためて思い知り、感謝の念をこれまで以上に強く抱くようになりました。失ったものだけではなく得たものもあると感じています。
同じ病気の患者さんからも、病気を公表してから温かいメッセージをいただき嬉しく思いました。
だから私も皆さんにエールを送ります。「一人で悩まないでください、お互いがんばりましょう。」

Q3. IBD患者さんで声優を目指す方に、伝えたいことは?

潰瘍性大腸炎でも、私は幸いなことに日々の服薬や継続的な治療で症状をコントロールして、声優の仕事を続けることができています。この病気でも諦めずに、ご自身にあったお医者さんや治療法に巡り合って、前向きに夢にチャレンジできるよう願っています。

Q4. 「IBDreamめし~コンビニ編~」の開発に寄せて、コンビニでよく食べる食べものや、夢のコンビニ食を教えてください!

コンビニでは、おにぎりや、時々あんまんを買います。発症後は特に、最中を好んで買うようになりました。唐揚げやお弁当類、肉まんや菓子パン類は控えるようになりました。いつもおにぎりになってしまうので、菓子パンやお惣菜パンで、低脂質のものがあればいいな、とよく思っています。揚げ物が入っていなくて和食の少量のお弁当もあればいいなと思います。

Q5.「IBDreamお菓子図鑑」の制作に寄せて、発症後お菓子を食べる際に気にされるポイントや、こんなお菓子があったらいいなというものを教えてください!

脂質が多いので、スナックや、大好きだったチョコレートは、今は全く食べません。クリスマスの集まりでもケーキは我慢しました。脂質の低い和菓子や麩菓子、せんべい(揚げていないもの)などはお腹がすいたときに少し食べています。買い物の際にパッケージの栄養表示をよく見て脂質をチェックするようになりました。
脂質が低くて人工甘味料が使われていないチョコレートがあると嬉しいです。