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潰瘍性大腸炎、クローン病と共に歩む

IBD患者さんに寄り添う社会を目指して

IBD体験シミュレーションプログラム「In Their Shoes」

In Their Shoes 体験レポート

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当社は、IBD患者さんへの理解を少しでも深めていただくため、IBD体験プログラム「In Their Shoes」を提供しています。ここでは、2020年度、2021年度、2022年度、2023年度にご参加いただいた医療系学生さんの感想をご紹介します。​

2023年

IBD患者さんの周囲の方

参加人数:14名

参加者アンケート
日常生活にどんな支障があった??
トイレの頻度による時間的負担
14票
おむつの違和感/恥ずかしさ
11票
便意による生活制限
10票
ベルトの締め付けによる腹痛
7票
仕事を断ることによる精神的負担
11票
周囲へ理解を求める難しさ
8票
周囲への告知の難しさ
8票
食事の制限
6票

参加者からの感想・コメント

  • 食事が制限されていたり、トイレ事情などが大変なのは想像していたのですが、実際に一日体験したことにより想像以上の負担や制限があることがわかりました。 病気に対しての精神的な負担や、間に合わなかった場合や予防のためのオムツや着替えなど物理的な負担があることを感じました。 想像以上に印象と異なっていました
  • 食事に関してサポートしてきたつもりですが、より一層、レシピの勉強をしようと思います。食べたいものが食べられないことはとてもストレスを感じました。 また、普段の接し方や体調が悪くなった場合の対応など、再度話し合い、確認したいと思いました。 どんな状況でも話しやすい、頼ってもらいやすい空気感をつくることなども意識していきたいです
  • 会議や打合せが多い仕事なのですが、周りの理解が絶対に必要だと感じました。仕事で実力を認めてもらいつつも、病気を理由にチャンスを辞退することになった場面が印象にりました。娘にもこのような事態が度々起こるのかと思いやりきれない想いです。 この活動で体験したことが全てだとは思いませんが、当事者である娘の、これからの生活や人生には困難が多々あることを実感しました。 より当事者の苦しみや辛さに向き合い、少しでも分かち合えるような接し方を意識します
  • 何回もトイレに行く、トイレに間に合わない時がある、仕事も調整しないといけない、上司には相談できないなど、トイレや腹痛とつきあうことに対するストレスがよくわかり日常生活にかなりの支障が出ることを体感できたことにインパクトがありました。 トイレに2回失敗してしまい、本当に泣きたくなりました。 IBD患者さんのことはわかっているつもりでしたが、いざ当事者となると本当に大変でした。 社会でIBDについて理解が広まってほしいと思いました
  • トイレの回数の多さと、急いでいかないといけないことが印象的でした。自分がトイレに行くペースの倍だったため、大変でした。 患者さんはさまざまな制限がある中で生活しており、大変だと思いました。食べるもの、仕事、急な体調変化など、自分の力ではどうにもできないことも多いと感じ、周囲の理解や協力の重要性を感じました
  • 疑似体験として、ウエストを縛ったまま過ごさなくてはいけなかったのがとても大変で、物凄く不快で、早く取りたくて仕方なかったです。想像を超える制限や気持ちの不安・不安定さ、不快感などを、ひしひしと感じることができました。 普段なにもないように過ごしていても心の中や見えない部分での制限は計り知れないものだとも思いました。食事の制限、オムツやシート着替えの用意など本来の年齢だと関わりのないものをする事実など、厳しい気持ちを感じる方もいるであろうと思いました

IFMSA-Japan(国際医学生連盟 日本)

参加人数:医学生 計5名

参加者からの感想・コメント

  • 体験プログラムでは、自分が想像していたよりも患者さんの活動に制限が生じていると感じました。患者さんについて理解をしていく必要があると感じました
  • プログラムを体験する前は、IBDの基本的な症状に対する理解しか持ち合わせていませんでしたが、プログラムを進めていくなかで、症状による精神的な苦痛や、対人関係にも影響を及ぼすなど、体験しなければわからない患者さんの苦しみがあることを知りました
  • プログラムを通じて、どうしたらIBD患者さんに気を遣わせることなく自然な配慮ができるかをもっと考えたくなりました
  • いつどこで困っている患者さんがいるとも限らないので、そういった理解をいつも持っておくことが大切だと思いました。他人に正しい知識をもって接することの大切さを自分がまず認識し、周りの人から広めていくことが解決策になると思います
  • 飲食店や企業などがステッカーやポスターを掲示するなどして、一目でIBDに対する配慮を行っていることを示すことで、精神的な面からも患者さんが安心できる優しいまちづくりを行っていけたらよいと思いました

一般社団法人日本薬学生連盟

参加人数:薬学生 計5名

参加者からの感想・コメント

  • 頻回なお手洗いによって、食事や外出、作業の選択肢が相当狭まるのはきついと実感できました。将来、薬剤的な面だけではなく、患者様の心にも寄り添っていけるよう、この体験を忘れずにいたいと思います
  • 世の中に誤解されていることがあることや、その誤解によって精神的にも傷つく患者さんがいることを知ることができました。医療系の学部でも知らないことがこんなにあるということは、他の方はさらに知らない可能性があると思うので、知識の共有は不可欠であると感じました
  • 患者さんの立場にたって物事を考えようとよく耳にしますが、その病気にならないと、なかなか本当の意味で患者さんのことを理解することはむずかしいと感じました。より患者さんの言葉をよく聞き、少しでも理解できるように邁進していきたいと思います
  • 工夫次第でIBD患者さんも食事を楽しめるという気づきを得ることができました。授業で学ぶ知識以上のことを得ることができたので、これからは今まで以上に患者さんに寄り添うことができると思います
  • IBDに関する正しい知識を周りが知っておくことは、患者さんをサポートするのに必要不可欠な環境だと思いました。また、IBDに関連する色が紫であることを初めて知りました。認知症はオレンジ、乳癌はピンクなど、疾患ごとの色を知っておくことが、疾患の周知につながると学びました

2022年3月度

IFMSA-Japan(国際医学生連盟 日本)

参加人数:医学生 計6名

参加者からの感想・コメント

  • 患者さんの生活や食事面について考えるという経験をしてみて、自分が教科書で学んだ知識だけでは足りない様々な知見が得られ、非常に視野の広がる良い機会となりました
  • 実際に体験することで、「こんなにいろんなことに気をつけなきゃいけないんだ」と分かることが多く、将来の医療従事者としても非常にためになりました
  • バーチャルな経験だけでは実際の患者さんの気持ちを完全に理解できるわけではないけれど、これをきっかけにもっと患者さんを理解していけるようになりたいと思いました
  • 患者さんの事情や病状を社会の人々が当たり前に知っていて、当たり前に気遣いができるようになると、IBD患者さんが肩身の狭いような思いをすることも少なくなると感じました
  • IBD患者さんの生活を考えるにあたり、患者さんのことを考えるのはもちろんですが、周囲の家族や友人などに与える影響についても、しっかりと考えなければいけないということを新たに学ぶことが出来ました
  • 医療者としてIBD患者さんの栄養管理を行う上で、患者さんに一方的にこれは食べてはいけない、あれを食べなさいではなく、一緒に患者さんの体調や生活、嗜好に合った食事を考えていこうと思いました

一般社団法人日本薬学生連盟

参加人数:薬学生 計4名

参加者からの感想・コメント

  • 友達が潰瘍性大腸炎に罹ったことがあり、学校に来られない日が続いていました。今考えると、学校に行ける余裕なんて本当にないんだなと。一日を通したIBD患者さんの体験で、症状を抱える大変さを実感できました
  • 大学では、疾患の病態や治療などは学べますが、患者さんの実際の生活はなかなか学べないうえ、自分自身もあまり意識していませんでした。今後はIBDに限らず、疾患による生活の変化などにも目を向けようと思いました
  • アレルギーによる食事制限と違い、外食メニューが食べられるか否かの判断が難しいことに気が付きました。ハラール認証のように、IBD患者さんでも安心して食べられるメニューを分かりやすく表示するような社会になったらいいなと思いました
  • 医療者側はIBDがどのような疾患なのかを社会全体に理解してもらうよう努めるべきだと思いました。また、患者さんのリアルな声を社会全体に反映していく体制も重要だと考えました

栄養学生団体【N】

参加人数:栄養学生計4名

参加者からの感想・コメント

  • 食べるものに関しても制限が多く、今まで行えていた私生活が万全な体調で過ごせなくなるということがこんなにも大変なことだとは知りませんでした
  • IBDの症状自体をしっかりと理解している人は多くないと思うので、まずはIBD患者さんに対する理解を広めて、IBD患者さんの生活の大変さが理解できるようにしていけたらいいと思いました
  • 日常の生活での苦しみは当事者でない限り、100%理解することは難しいと思います。すこしでもIBD患者様の気持ちを汲み取り、すこしでも「食」を楽しいと思ってほしいと強く感じました
  • 外食にはジャンクな食べ物が溢れています。お店のメニューの中の一つはヘルシーさや量を調整出来たりなど選べる選択肢を増やしたり、これを抜いてほしいなど融通が利くとよいかなと思います

2021年3月度

IFMSA-Japan(国際医学生連盟 日本)

参加人数:医学生、看護学生計7名

参加者からの感想・コメント

  • IBD患者さんが、日常生活でどのような場面で難しさを感じているかを知ることができました。難しさを感じる部分を配慮する必要があると感じました
  • 実際にどのくらいの頻度でトイレに行かなければならないのかなど、アプリを通じて生活リズムに密着する形で体験できたことは、大きな意味があったように思います
  • 社会生活を送る上で人と関わるのは不可欠であり、一緒に行動する人々へ説明する苦労や自分でコントロールできない病状に心がチクっとしました
  • IBD患者さんの大変さを学んだとともに、疾患を抱えていても工夫をすれば十分に充実した生活を送れると気づきました
  • IBDは大変な病気でありますが、その人の一部に過ぎないということを学べたと考えています。社会全体として個人の事情に寛容になっていければ、IBD患者さんはもちろん、その他の都合を抱えていても、過ごしやすくなるのではと思いました
  • 今までIBDは、似た症状の鑑別診断や治療に目を向けて勉強していましたが、今回の体験を踏まえ、教科書的な理解だけでなく、より具体的に患者さんの生活を想像できる医師になりたいと思いました
  • IBDの存在そのものが、もっと知られるべきだと思いました。当たり前の事として世間に広がれば、もっとIBD患者さんが生きやすい 世の中になると思います

一般社団法人日本薬学生連盟

参加人数:薬学生 計8名

参加者からの感想・コメント

  • 予定などに関係なくトイレに行くよう指示が来るので、IBD患者さんの実際が本当にこれなんだろうなと知ることが出来ました
  • 会議中にトイレに行きづらいことや、食事に気をつけないといけないことなど、IBD患者さんの日常的な問題を理解することができ、患者さんの気持ちをもっと考えられる人になれたと思います
  • クラスメイトにクローン病を患っている子がおり、どのような症状が辛く、そしてどのような周りの人のサポートや理解を必要としているかを考えることができました
  • 何となくお腹が突然痛くなってしまう病だと思っていたのですが、実際はもっと大変であることがわかりました。一見なんでもないように見えてしまうのですが、相手がIBD患者さんであったり、そうだと感じたら、気を使わせない程度に心配りをしてあげたいと思いました
  • IBDではあるけれど、一般の方と同じような生活ができる部分もあるので、配慮は必要だけれど、変に気を遣うのもよくないと思うので、そういった振る舞いを社会全体でやっていけたらなと思います
  • IBD患者さんにとってより良い社会を築くためには、まずは、IBDについて知る、理解することが最も重要なことだと思いました。 私は今回のプログラムでその一歩を踏み出すことができましたが、もっと多くの人にIBDについて伝わったらと思います

2020年3月度

IFMSA-Japan(国際医学生連盟 日本)

参加人数:医学生、看護学生等計10名

参加者からの感想・コメント

  • 普段勉強していて、IBDがどんな病気かということは学びますが、診断を受けた患者さんがこれからどんな生活をしてどのようなものを食べてどのようなことに不便を感じているかを考えたことがなかったので世界が広がりました
  • 私はIBDについて考えることのできる一員となれたことに、とても充実したものを感じます。これから医学を学んでいくなかで、他の人よりも私は患者さんの気持ちをよく理解した上で学んでいくことができます
  • 炎症性腸疾患の患者さんの日常は、私たちにとっての非日常であり、予想しえない困難が数多く存在することを学びました
  • 患者さんの気持ちが身に染みて感じられるプログラムでした。話の途中でトイレに行かなくてはいけない申し訳なさ、いつくるかわからない症状にドキドキするなど、とてもリアルでした
  • IBD患者さんにどのように声をかけたり、接したりすべきなのか、考えていきたいと思いました
  • 患者さんが病気について話しやすい雰囲気、それを聞いた周りが受け入れる雰囲気が大切だと感じました。そのための一歩として、まずはこの病気について知っている人が増えるといいなと思いました
  • 多感な年頃、若年層に多い疾患だからこそ、友達にも言えなくてつらい思いをされている方もいたりとか、肉体的、精神的、社会的にも難しい疾患だと学ばせていただきました

一般社団法人日本薬学生連盟

参加人数:薬学生計7名

参加者からの感想・コメント

  • 患者さんの立場をその人になりきって考えることができる人が真の医療従事者だと思います。今回のチャレンジで改めて考え直すきっかけになりました
  • IBDの患者さんはやりたいことに集中できないなどストレスフルな生活をしているのだと感じました。原因不明で完治が厳しいという点から、長期間の戦いとなり我慢の限界が来ると思います。そこで医療従事者としてどう接していくかは難しい問題です
  • IBDは根治しない病であるからこそ、患者さんのQOLを向上する手助けをしていく必要があると思います
  • IBDについて一度授業で習ったものの、ただの病気の知識としか自分の中に残らず、実際に苦しんでいる患者さんの姿や、またその先の日常生活における支障については全く考えをもつことができていませんでした。そのことを今回の体験を通して知ることができ、また没入して体験したことで、症状がでたときの周りへの遠慮の気持ちや恐怖など、いろいろなことを同時に学ぶことができました
  • 病気による苦痛を和らげるだけでは、難病を抱える患者さんを苦しみから解放させてあげることはできないと気づきました。特に、頻繁にトイレへ行くことで生じる弊害には驚かされました。大多数の人にとっての普通から外れることに対する恐怖を感じました

栄養学生団体【N】・相模女子大学

参加人数:栄養学生計10名

参加者からの感想・コメント

  • 食べたいものを食べたいときに食べることができないストレスを、食を大切にする私たちがどうにか和らげることができないか考えるきっかけとなりました
  • 低脂質の料理でおいしいものが作れるように、管理栄養士になる立場からサポートできるようになりたいと思いました
  • IBDについて、栄養学的な観点でしか学んでいなかったので、私たちが普通に行えていることもIBD患者さんにとっては、悩みの種になると実感しました
  • 根本的治療法がなく、長期にわたり付き合う病気だからこそ、患者さんの悩み・痛みを理解することが大切だとわかりました
  • 病気が日常生活へ大きく影響することを強く実感できました。人付き合いの中で信頼関係を保つために、自分の病気について説明し理解してもらうのは根気が必要だし、病気を理由に仕事や食事に対して否定的、消極的になってしまうと感じました。身体の痛みだけでなく精神的なダメージも大きいことが分かりました
  • 仕事とプライベートでそれぞれ悩みがあり、一人で解決するのではなく、周囲の人の協力が不可欠だと感じました。周囲の人の理解を得ることで少しでも生活しやすい環境にすることが大事だと気づきました
  • 知らない疾患に対して、『そういう病気もあるのかな』、『理解してみようかな』というちょっとした心変わりだけで、患者様に対する社会全体の様子が変わってくるのだと思います

参加団体一覧

IFMSA-Japan / APS-Japan / nutrition's partner